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電力会社との系統連係

連係手続き申請

連係申請太陽光発電システムを設置し運転を開始しても、それだけだと電気事業者(電力会社)に電気を売ることができません。電気を売るためには、系統連係を行う必要があります。

系統連係とは、太陽光発電システムで発電した電気と、電力会社からの電気を家庭内で利用できるようにする方法です。
自家発電した電気を家庭内で利用し、発電し余った電力は電力会社の商用系統に送り(逆潮流)、夜間などの電力不足分は電力会社から供給してもらう。という方式が系統連係です。

この系統連係を開始するために、電力会社に連係手続き申請を行わなければなりません。
この手続きは専門家でないと申請できないようなので、設置・販売業者におまかせしましょう。費用は1~2万円くらいかかるようです。

電力受給契約

太陽光で発電した電気と、電力会社から供給される電気は異なり、(位相や周波数など)電気事業者としては電力の安定と品質を保ち、第三者に悪影響を及ぼさないようにする必要があります。そのためには、発電者と電力会社が電力受給契約を結ばなければなりません。

太陽光で発電した電力で家庭内の消費電力全てを賄えれば系統連係する必要はありませんが、蓄電機能のない発電設備では、太陽光のない夜間などは発電できないので、電力会社からの電気を供給してもらう必要が出てきます。

したがって、電力会社の電気と自家発電した電気を連係して利用する際には、電力受給契約を結び、系統連係を行います。

太陽光発電からの余剰電力購入

『電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法(RPS法)』により、「新エネルギー等電気」(「電気」+「新エネルギー等電気相当量」)を購入する場合、25円/キロワット時で購入。

「電気」のみ購入する場合、(RPS法の認定を受けていない場合を含みます)4.2円/キロワット時で購入となります。

この購入単価の違いは、「RPS法」が関係しています。
電力会社は「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法(RPS法)」により、一定割合で再生可能エネルギーの導入が義務づけられています。

これにより太陽光発電から発電された電気は「新エネルギー等電気」として電力会社が利用することになり、これに発電者が同意し、捺印することで、RPS法という電気事業者に課された義務を履行することができます。

これに発電者が同意しない場合、電力会社は「電気のみ購入」という位置づけになり、4.2円の購入単価となります。

参考資料:九州電力 余剰電力購入メニューについて

電力量計・保護装置等の費用負担

系統連係を行うためには、電力量計を取り付けますが、これは太陽光発電設置者の費用負担となっています。(12000円~17000円程度。)また、電力量計は設置者からの入金後に取り付けされるので、1週間程度時間がかかるようです。

また、電力購入に伴い系統保護装置の設置、引込線張替え、変圧器出力電圧の変更工事等、電力会社設備の改修が必要となった場合、その改修費用は太陽光発電設置者の負担となります。

電力メーターについて

電力メーター

電力メーターは、計量法に基づく有効期限(約10年)があり、有効期限を過ぎたメーターを使用することは計量法により禁止されています。したがって、有効期限切れのメーターは自己負担で取り替えなければなりません。

また、電気契約メニュー、契約電力の変更を希望する場合、メーター取替えが必要になる場合もあり、その際は取替え費用は発電者負担となります。

契約期間

契約期間は、受給契約が成立した日から、成立した年度の3月31日までとなっています。ただし、契約期間満了までに発電者または電力会社のいずれからも申し出がない場合は、契約期間満了の日の翌日から更に1年間期間を延長され、以後も同様に申し出がない場合は、1年間期間が延長されます。
つまりは、申し出がない限りは自動延長されるということですね。

調査・確認

電力会社は、受給契約に直接関係ある電気工作物の調査、工事、試験、確認等の業務を実施するため、発電者の承諾を得て、発電者の土地または建物に立入ることがありますが、これは電気事業者として電力の安定と品質を保ち、第三者に悪影響を及ぼさないようにするための検査みたいなものです。

太陽光発電システムを設置し、電力会社との系統連係を開始するには、上記のようにたくさんの項目を実施する必要があります。
しかし、こういった段取りは太陽光発電の設置・販売業者が代わりに行ってくれることがほとんどですが、系統連係(売電)を行うために、意外と費用がかかりますね。

※注意点
系統連系の技術検討や電力量計手配等の関係で、系統連係申し込みから契約開始まで2か月程度かかる場合があるようなので、設置予定があれば、なるべく早めに申し込んでおきましょう。


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