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太陽光発電メーカー選び

太陽光発電メーカー選び

セル
太陽光発電システムの導入を考える時に、多くの人が「どこの太陽光発電メーカーがいいのだろう?」、「有名で低価格のシャープかな。」といった具合に、「ネームバリュー」や「導入価格」でメーカーを決定する人も多いようです。

こういったメーカーの選択方法も間違いではないのですが、自宅の住まい環境に最適な太陽光発電メーカーを選ぶことで、さらなるメリットを得る事ができます。

たとえば、屋根形状、屋根方角、傾斜角、日照時間、屋根面積、など各住まいでこういった環境は異なります。また、自分がどういったことに重点をおくのかでも最適な太陽光発電メーカーは変わってきます。(導入コストが安い。発電効率が高い。設置面積が少なくて済ませたい。など)

まずは各太陽光発電メーカーの特徴をつかみ、どのメーカーにするのか決めてから設置してもらえる販売店や代理店を探すのもよいかと思います。

理想的なメーカー選びの進め方は、まず、自身が太陽光発電を勉強し、自宅にどういった太陽光発電システムを設置したいのかを明確にすることです。
そこから販売店や代理店などの専門家にアドバイスをもらい、その結果、総合的に判断することがベストだと思います。

では、太陽光発電メーカー選び方を参考までに、簡単にまとめてみました。

太陽電池メーカーで選ぶ

太陽電池メーカーは多くありますが、自分の好みのメーカーがあれば、そのメーカーで太陽電池の見積りから初めてもいいかと思います。少しくらい導入費用が高くなってもヒイキのメーカーで設置したい気持ちなどもあるかと思います。

液晶テレビで有名なシャープ。大手家電メーカーの三洋や三菱、意外なところで自動車メーカーのホンダなど。こういた「ネームバリュー」の強いメーカーは保証体制やアフターサービスが整っていることが多いようです。

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太陽電池素材で選ぶ

色素増感太陽電池

太陽電池に使われる素材は結晶系をはじめ、アモルファス、化合物系、有機系など多々あります。どの太陽電池でも同じように思ってしまいますが、太陽電池素材により発電能力や性質が違ってきます。

この太陽電池素材による特徴を掴んでおくと、自宅の住環境に適した太陽電池素材を選択することができます。

たとえば、シリコン系は熱により発電効率が低下するが、アモルファスは熱による発電効率低下が少ない。アモルファスは紫外線による光劣化があるが、球状シリコンは光劣化がない。また、非シリコン(CIGS)太陽電池は並列接続で、影がシステム全体に及ぼす影響が少ない。などの特徴があります。

自宅が気温の高い地域であれば、シリコン系太陽電池を設置するよりも、アモルファスの方が良い場合もあります。こういった特徴を理解し、メーカーを検討することも必要ですね。

一方、最近では新しい太陽電池が開発され、主流は単結晶 ⇒ 多結晶 ⇒ 薄膜型に変わってきています。また、2007年から量産を開始した「昭和シェル」、「ホンダソルティック」はCIGS化合物の太陽電池を採用しています。

過去の実績で選ぶなら、単結晶or多結晶シリコンです。これからの開発に期待するのであれば、化合物系や多接合型などが注目です。

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変換効率で選ぶ

太陽電池メーカーを選ぶ際の目安のひとつに太陽電池の変換効率に重点を置く人もいるかと思います。変換効率が高ければ高いほど、少ない設置面積で多くの電気を発電できるので、一般住宅において変換効率はとても重要なポイントと言えます。

太陽電池は、光エネルギーを電気エネルギーに変換することができ、この光電変換効率を略して変換効率とよんでいます。

変換効率には通常2種類あり、ひとつは発電素子のセルとしての変換効率、もう一つは実際に現場で使用することになるモジュールとしての変換効率があります。

モジュールの変換効率=(モジュール最大出力W/モジュール面積㎡)/(1000W/㎡)

変換効率の低いモジュールで、自宅で発電したい容量(例えば5kW)のシステムを構築する場合、変換効率の高いモジュールに比べて、モジュールのトータル面積(設置面積)が大きくなります。

設置面積に制約がない場合は、変換効率の差は出ません。一般住宅の屋根面積は限られているので、変換効率が高い太陽電池ほど、モジュールを多く屋根に載せる事ができるようになります。

◆セル変換効率

基準状態における太陽電池の最小構成単位(セル)での発電効率

◆モジュール変換効率

モジュール変換効率には「面積」と言う要素が含まれているので、現実に近い数値になります。

変換効率だけを考えると現状では単結晶Siが望ましいですね。しかし、単結晶Siは製造コストが高くなります。また、シリコン材料の不足などにより単結晶Siを採用した太陽電池は、2007年に全生産量の4割を下回っています。

太陽電池の変換効率は日々進化し、効率が上がってきています。現在、市販されている太陽電池で最も変換効率の高い太陽電池は、三洋電機のHIT(Heterojunction with Intrinsic Thin-layer)太陽電池です。
結晶シリコン系太陽電池セルの変換効率としては世界最高となる22.0%を研究レベルで達成。

量産レベルでは、セル変換効率19%、モジュール変換効率17%となっています。

HIT太陽電池は、結晶シリコン基板とアモルファスシリコン薄膜を用いて形成したハイブリッド型で、p層とn層の間に不純物を含まないi層を形成することで、高い変換効率を誇っています。

では、材料による変換効率を簡単にまとめてみました。

太陽電池比較

太陽電池比較

これは、太陽電池素材に対する変換効率なので、各太陽電池メーカーで若干、変換効率に差は出てきます。

やはり三洋電機のHIT太陽電池が変換効率が高いですね。
今後、開発が進めばさらに効率が上がる可能性があります。(三洋電機は量産レベルで22%を目標に掲げています。)

ちなみに我が家は屋根面積が狭く、あまり太陽電池を載せるスペースが確保できません。

なので、変換効率は重要ポイントです。変換効率が高いと太陽電池モジュールの価格も高くなるので、コストパフォーマンスにどれだけ優れているのかもメーカー選びの重要ポイントとなってきますね。


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