ドイツ、スペイン、アメリカに普及率で送れをとってしまっている日本。しかし、ついに日本も固定価格買取制度を2010年にも導入されます。
参考記事:太陽光発電、売電価格が2倍に!
今年度(2009年)から太陽光発電の補助金制度が復活していますが、ドイツやスペインのように爆発的に普及はしていません。
これは、補助金だけでは初期投資費用の回収期間が20~30年程かかるため、太陽光発電導入者にあまりメリットがないためだと考えられます。
補助金制度だけでは、太陽光発電の普及率を上げる事が難しいと考えた日本政府は、京都議定書の目標達成、雇用を生み出すグリーン・ニューディール政策といった事もふまえ、発電した電気を2倍で買い取る買取制度の導入に踏み切ったのでしょう。
余剰電力をいくらで買い取るのか、といった問題などもありますが、
以下引用
日本の制度案とドイツの制度との大きな違いは、日本が余剰電力に限り買い取るのに比べ、ドイツは発電量の全量を買い取る点にある。
要は基本的な仕組みが違うということだ。価格は1キロワット時約50円でほぼ同額だが、期間は日本の倍の20年。10年程度で導入費用の元が取れるとされ、その後は「もうけ」が出るようになっている。その代わり、一般家庭の電気代への上乗せは約350円と日本の3倍強だ。
政府は「公平な国民負担を原則に、導入家庭が損もしないが、もうけもあまり出ないようにしたい」と言う。
しかし、その考えだと、初期投資を回収する期間が長くなるのならまだしも、回収出来ずに損をしかねない。それは、結果として、必然的に大幅な普及が遥か彼方に遠のいていくことになる。
引用元
掛け声とお題目ばかりの日本、太陽光発電で他国に大きく水をあけられた。
確かにその通りだと思います。政府は太陽光発電を本気で普及させたいのであれば、もっと積極的な施策をとるべきでしょう。他国と比較するのもおかしな部分もありますが、ドイツやスペインと比べると、本気度が違ってとれます。
「どうなる太陽光発電の買い取り制度 」こちらも参考になります。
再生可能エネルギー政策ネットワーク21の調べによると2008年末の太陽光発電の総設備容量は、
1位:ドイツ:540万kw
2位:スペイン:230万KW
3位:日本:197万KW
という結果となり、2004年まで世界一だった日本は3位まで後退してしまいました。
また、2008年の1年間で新設された設備容量では、
1位:スペイン:170万KW
2位:ドイツ:150万KW
3位:アメリカ:30万KW
4位:日本:24万KW
という結果となっており、日本の太陽光発電普及政策は他国に比べ、遅れているとしかいいようがありません。
日本政府は、太陽光世界一の座を奪還すると明言していましたが、疑問が残りますね。2010年から固定価格買取制度が導入されますが、この結でどれくらい普及させることができるのでしょう。
太陽光発電の普及には、さまざまな問題が出てきそうですが、日本の太陽電池メーカーはコストダウン、効率アップに頑張っていますね。
最近のニュースで、特に目を引いたのが、
シャープ、低価格の太陽電池量産へ
というニュースです。
内容は、
シャープが、発電効率を20%に高めることで発電コストが1KWh当たり23円を達成することが可能となるようで、この太陽光発電システムを2010年には実用化・量産する方針。といった内容です。
本当に、発電コストを1Kwhあたり23円(2007年は1kwhあたり49円)まで下げることができるのであれば、初期投資費用の回収期間も半分となり、10年以内での回収も可能となりそうです。
2010年から固定価格買取制度も導入され、シャープの新しい太陽電池を組み合わせれば、初期投資費用の回収期間は10年以内は確実となりそうです。
日本政府の政策は他国に遅れを取っていますが、太陽電池の技術力はまだまだ負けていませんね。