太陽光発電普及のための2つの課題

太陽光発電普及のための2つの課題

太陽電池
地球温暖化が進む中、その抑止対策として太陽光発電が注目されています。しかし、現実には導入コストが高いことなどもあり、思うように太陽光発電は普及していないという現状です。

しかし、2008年6月に福田首相により「福田ビジョン」が打ち出され、普及率向上のため、太陽光発電システム導入コストの半減や、補助金制度の復活、税制優遇措置などの支援策が検討されています。

現状では、こういった国としての支援策なしでは、なかなか普及率は上がらないようですね。
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太陽光発電の必要性

いま、太陽光発電が必要とされていますが、その理由は多々あります。

  • 化石燃料の枯渇問題
  • 地球温暖化対策(温室効果ガスの削減)
  • 膨大な太陽エネルギーの有効活用
  • 導入コストの低減と支援策

こういった問題などが重なり、その解決手段や活用方法の1つとして太陽光発電は重要視されています。具体的には下記に説明します。

化石燃料は残りわずか。

日本に限らず、世界的に言えることですが、人間は石油や天然ガスなどをエネルギー源として大量に使用してきました。太陽のエネルギーにより約2億年かかって蓄えられた、この化石燃料を今後100年~200年で使い切ろうとしています。石油は約40年、天然ガスは約60年で枯渇するといわれています。

化石燃料比較

深刻化する地球温暖化

地球温暖化の原因である温室効果ガス。これは化石燃料使用による排出ガスが原因のひとつです。
このまま温室効果ガスが増え続けると、地球の平均気温は100年の間に2.4℃~6.4℃上昇し、海面水位は9~ 88cm上昇が予測され、さまざまな問題が発生します。

問題は燃料の枯渇のみらず、化石燃料を燃やすことによって生じる二酸化炭素や硫黄酸化物の増加による地球環境の危機にまで広がっています。今後は化石エネルギーの使用をできるだけ抑え、太陽光発電など自然エネルギー(再生可能エネルギー)を活用することが重要と言えます。

太陽光エネルギーは無限

化石燃料の枯渇、地球温暖化、温室効果ガスなど地球環境にダメージを与える問題が多々あります。こういった問題を解決するために、再生可能エネルギーである太陽光発電が注目されています。

エネルギー比較

太陽の光エネルギーは、クリーンで無尽蔵であり、枯渇の心配がないエネルギーです。クリーンエネルギーには、風力、地熱、水力などありますが、その中でも太陽エネルギーは膨大なエネルギーをもっていて、地球に到達する太陽エネルギーは大気や雲で反射されたりしながらも、地球の表面には約85PW(ペタワット=10の15乗ワット)ものエネルギーが届きます。例えばゴビ砂漠に現在市販されている太陽電池を敷き詰めれば、全人類のエネルギー需要量に匹敵する発電量が得られる計算になります。

つまり、太陽光発電は、現在の技術でも利用でき、温暖化を最小限に抑え、個人でも環境対策に貢献でき、なおかつ全世界の電力需要にも将来にわたり応えられる、頼れるエネルギー源だということです。

太陽光発電は必要か?

現在の地球環境において、さまざまな自然エネルギーが注目されていますが、日本においては太陽光発電が特に注目され、化石燃料の枯渇問題、温暖化対策などの解決への切り札とも言われています。

こういった環境問題に効果が高いのは理解できるのですが、「じゃあ、早速、太陽光発電を導入しよう!」というわけにはいきませんよね。太陽光発電システムは高価であり、個人としては簡単に導入することは難しいと思います。一番の問題は200万から300万ほど必要な導入費用といったところでしょうか。

しかし、太陽光発電の導入に向け、国からの支援策が検討されています。

福田首相が提唱した「福田ビジョン」では、低炭素社会への転換のための主要な方策の一つとして『太陽光発電世界一の座を奪還するため、導入量を2020年までに現状の10倍、2030年には40倍に引き上げることを目標として掲げたい』との方針が示されています。

また、福田ビジョンに合わせるように経産省は、2008年6月24日の総合資源エネルギー調査会の新エネルギー部会で、補助金を導入するなどして、太陽光発電システムを設置する費用を3~5 年で半額程度に抑えることなどを盛り込んだ緊急提言案をまとめています。

つまり、個人レベルでもできる太陽光発電導入を国として支援することで、低炭素社会への転換、「Cool Earth 50」達成へとつなげていこうと言うことです。

こういった補助金制度が再開されれば、太陽光発電導入コストも抑えられるため導入しやすくなります。つまり太陽光発電は地球にも家庭にもやさしい自然エネルギーとなります。


太陽光発電のデメリット

太陽光発電システムのデメリット

太陽光発電システムには、メリットが多く、デメリットはないように思いますが、やはりデメリットもいくつかありますね。
大きく3つに分類されます。

ランプ6

1:導入コストが高い。

太陽光発電を設置する場合、2008年現在で、1K当り60万~80万。仮に3KWを導入すると180万~240万の初期費用がかかることになります。(設置費用込み)この200万近くの初期導入費用を高いと感じるか、安いと感じるかは、個人の価値観となりますが、決して安い買い物ではないように思います。

また、メーカーや販売店によって値段がかなり違う場合も多いですね。
残念ながら太陽光発電は、まだ広く知られていない部分も多く、そこを利用した「ぼったくり業者」も存在します。(注意しましょう。)

世界一のシェアを誇るシャープが比較的安価なようです。

2:減価償却(元がとれるまで)に20年ほどかかる。

太陽光発電3KWの年間平均発電量で、仮に試算してみます。

太陽光発電年間発電量は、天気など条件により異なりますが、2007年のデーターから3KWの場合で3242Kwh。太陽光発電売却電力単価が1kwあたり25~26円なので、金額にして8.4万円。

3KWの太陽光発電システムを仮に200万円で導入した場合、減価償却までに約23年かかります。

この23年間のうちに、パワーコンディショナーの交換などもあるでしょうし、故障による出費などもあるかもしれません。23年間はちょっと長いので、太陽光発電システムのコストダウン、発電の高効率化が今後の課題ですね。こういった問題が解消されれば、10年くらいで減価償却も可能となるでしょう。

3:発電効率のばらつき。

太陽と空

  • 天候に左右される。

太陽光発電は天候によって発電量が変動し、くもりや雨の時は晴天時と比較すると大幅に発電量が低下します。また夜間は発電できません。

  • 設置場所や立地条件により発電効率に差がでる。

太陽光発電システムの設置方向によって、太陽の入射角が変化しますので、発電効率が変化します。真南に傾斜角30度で設置すると、もっとも効率がよくなります。つまり、設置予定の屋根形状や向きによっては、効率のよい発電ができないこともあります。

また、地域によって発電量に多少の差があります。(日射量から算出)
例えば2007年の年間発電量をみると、四国で3450kwh。北陸では2908Kwhと542Kwhの差があります。太陽の光は、その地域の緯度によって変化するので、一定ではないということになります。

  • 温度による発電効率の影響

太陽電池モジュールは夏場の日差しの強い時などには、モジュール温度が60~80℃にも達することがあります。太陽電池は、温度が上昇すると、出力電圧が低下し、発電効率が夏場で20%ほど低下するようです。つまり、季節により発電効率が変化します。
また、受光面の汚れなどでも発電効率が数%低下します。

太陽光発電システムも、やはり何かしらの課題は抱えていますね。導入コストと発電効率が改善されると、普及率もグッと上がると思うのですが。