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太陽光発電システムの種類

太陽光発電には、システムの種類がいくつかあります。大きく分類すると、「系統連係型」と「独立型」の2つに分類されます。一般的に最も多く利用されるのは「系統連系型システム」になります。
システム分類図
このシステムは、発電した電力の使用目的・用途にあわせ利用することができます。

太陽光発電システムの種類

「系統連系型システム(逆潮流あり)」

系統連係
最も一般的なシステム構成です。太陽電池で発電された直流電気をインバータで交流に変換し、電力会社から供給される電気と連系して建物内負荷に供給します。また、余剰電力は電力会社の配電線へ送り売電することができます。
逆に、電力が不足するときには電力会社から電気を買うことができます。

住宅用太陽光発電システムや公共産業用太陽光発電システムは、ほとんどがこの方式になります。

主な用途:戸建住宅・ビル・工場など

「系統連系型システム(逆潮流なし)」

常時、太陽電池で発電した電力より負荷のほうが多い場合に用いるシステムです。
発電した電力は、負荷に供給するのみ。余剰電力が発生する場合は、電力会社の系統に逆潮流させないよう、保護継電器の設置が必要となります。

一般の住宅用太陽光発電システムでは利用することはないと思われるシステムです。

「系統切替型システム(自立切替型・防災型)」

防災型
防災用として設置されることが多いシステムで、停電時などに系統側と切り離し、太陽電池で発電した電力を特定負荷に供給することができます。また、蓄電池と組み合わせることで、安定した電力供給が可能です。

蓄電池付きタイプであれば、蓄電池に貯めておいた電気を夜間に利用する事もできるため、防災用非常用電源として活用できます。

主な用途:学校・病院・官公庁施設など

蓄電池なしでも自立運転機能付きの太陽光発電システムであれば、停電時などでも電気を供給利用する事ができますが、「自立運転」モードへの手動で切り替えが必要となります。また「自立運転」専用コンセントの取り付けが必要となります。

自立運転コンセントの容量には限度があり、1.5kwが上限です。エアコンやオーブンレンジなど、大電力を要するものは起動しないか、動作が不安定になるので使用する電気機器には注意が必要です。

「独立型システム(直流・交流電源)」

独立型
電力会社の系統(送電線)と完全に分離したシステムで、太陽光で発電した電気だけで運転します。

太陽光が少ない曇りの日や夜間に運転する場合には、蓄電池に電気を貯めておく必要があります。交流電源システムは、離島や山間部などの無電化地域における交流電源として利用されます。

主な用途:配電線のない山間・離島、街灯、パーキングメーターなど

太陽光発電システムには、このように使用目的にあわせ、最適なシステムを選ぶことができます。

一般住宅用であれば、「系統連系型システム(逆潮流あり)」が最も多く利用されています。個人的願望としては、蓄電池付きの系統連系型システム(逆潮流あり)設置したいところですが、コスト面で問題がでてきます。

導入コストと機能のバランスからみると、系統連系型システム(逆潮流あり)が現時点ではベストとなりそうです。


太陽光発電システムの名称と役割

太陽光発電システムは、とてもシンプルな構成によりシステム化されています。知っておくと役立つこともありますので、一般的な住宅用太陽光発電「系統連係方式」のシステム構成と役割について簡単に説明します。

システム図

システム図

太陽電池(発電部)

  • セル

セル
太陽電池素子そのものをセルと呼びます。素子中の電子が光エネルギーを吸収し、光起電力効果により電気エネルギーに変換しています。

1セルの出力電圧は通常0.5~1.0V程度であり、複数の太陽電池を積層したハイブリッド型や多接合型では1セルの出力電圧が高くなります。また、必要な電圧を得られるよう、通常は複数のセルを直列接続することで対応しています。

最近主流となりつつある薄膜型太陽電池では、複数の直列接続されたセルを一枚の基板に作り込むことで、小型でも高電圧を発生でき、セルを直列接続する結線工程も省力化できるようになっています。

  • モジュール

モジュール
セルを必要枚数まとめて、樹脂や強化ガラス、金属枠で保護したものをモジュール(パネル)と呼んでいます。

モジュール化することで取り扱いや設置を容易にでき、湿気や汚れ、紫外線や物理的な応力からセルを保護できます。また、モジュールの重量は通常、屋根瓦の1/4~1/5程度となっています。

  • ストリング

ストリングとは、太陽電池モジュール複数枚を直列に接続したものです。太陽電池をパワーコンディショナに接続する場合、太陽電池モジュールを一定 の枚数(標準枚数:9~12枚)毎に直列接続して電圧を揃える必要があり、太陽電池の規模に応じてこのストリング数が決まります。

  • アレイ


ストリングを並列接続し、架台等に設置したもの。

電力変換・送電部

  • 接続箱

接続箱
太陽電池からの配線を一本にまとめてパワーコンディショナー(インバーター)に送る装置。太陽電池に電気が逆流したり、一度に大きな電流が流れないようにする機能を持っているものもあります。

シャープは接続箱内臓タイプのパワーコンディショナーがあり、接続箱不要の製品もあります。

  • パワーコンディショナー(インバーター)

パワーコンディショナー

太陽電池で発電された直流電気を、電力会社と同じ交流電気に変え、家庭用電化製品に使えるようにする装置。停電時に運転するための自立運転機能を備えているものもあります。電力変換効率は、各メーカーとも90~95%程度です。
最近は、変換効率も上がり、97%という製品も出てきています。

  • 分電盤

分電盤

パワーコンディショナーからの電力を建物内の電気機器などに分配します。太陽電池系統と商用電源系統との連系点となります。

  • 電力量計(メーター)

電力メーター

(左…買電用メーター 右…売電用メーター)

電力会社から買った電力量を計測する装置。系統連系型太陽光発電を設置した場合、電力会社から購入するときの買電用メーターと、電力会社に売電した電力を把握するための売電用メーターの二つが必要となります。
売電用メーターは余った電力をいくら売ったかを記録してくれます。

  • パワーモニター(発電モニター)

発電モニター
太陽電池で発電した電力量などの発電状況や、電力会社との売り買い量などの確認ができる装置。

太陽光発電システムは、一般的なものでは、こういった構成になっています。(利用環境や発電方式、蓄電タイプなどで、構成が異なる場合もあります。)


日本の太陽光発電の状況

これからの日本の太陽光発電システム

  • 低炭素社会への転換
  • 京都議定書に盛り込まれた温室効果ガス「1990年比6%削減」目標必達
  • 再生可能エネルギーが地球環境問題の解決に貢献
  • 日本は、世界を牽引する太陽光発電先進国
  • 住宅用太陽光発電システム助成制度の再開

地球温暖化対策

氷山

大西洋に流れ出した氷山

太陽光発電システムは、地球温暖化の原因と思われる温室効果ガスを排出しない。また、現在の火力、原子力発電と異なり太陽光のエネルギーは無尽蔵で、枯渇することがない。いわゆる再生可能エネルギーであり、低炭素社会の構築に向けた切り札になる可能性が高まっています。

地球温暖化の問題がなければ太陽光発電システムは、ここまで注目されなかったかもしれません。しかし、地球温暖化は確実に進行し、最近50年の気温上昇は10年あたり0.13度で、過去100年の約2倍となり、気温上昇のペースは急速に高まっています。

こういった地球温暖化対策のために世界が協力して作った京都議定書があります。日本には、この京都議定書で温室効果ガスを「1990年比6%削減」という目標が割り当てられています。これは条約に基づいた国際公約になるので、日本は2012年までに、温室効果ガスを1990年比6%削減を必達しなければ、外国からの信頼を失うでしょうし、国際社会での発言力も著しく低下するでしょう。
アメリカが京都議定書から離脱したのも、履行・達成できない約束はしないという冷静な判断に基づいています。こういったことから、太陽光発電システムは温室効果ガスを排出しないので、6%削減という目標達成のための1つの方法として必要なシステムということになります。

日本の太陽光発電

日本は、国産のエネルギー資源に乏しい国ですが、とても技術力の高い国です。太陽光発電もそうですが、早くから太陽電池を発電システムとして利用するための技術開発に取りかかっていましたし、住宅の屋根等に設置した太陽光発電システムを既存の電力系統(電力会社の電線)と接続し、発電した電力が自家消費を上回る場合には電力系統に送り出す逆潮流という利用形態(系統連系)を世界で初めて技術的に確立し、実現しています。

日本は、技術面でも導入面でも世界を牽引する太陽光発電先進国です。これは今でも変わりませんが、残念ながら、2004年までは日本が世界一であった太陽光発電システムの導入量が、2005年にドイツに抜かれてしまいました。

補助金制度の廃止

国内では、住宅向けの太陽光発電の補助金制度は94年に始まり、太陽光発電を購入する人に1kw当たり最大90万円を補助するもので、補助金制度を背景に、日本の太陽光発電の累積導入量は04年までは世界トップに立っていました。しかし、補助金制度が05年に終了すると、導入量は伸び悩み、太陽光発電システムの購入価格は現在、1戸当たり約230万円とされており、経済的な負担が大きい。業界団体の調べだと、07年度の太陽電池の国内出荷量は前年度比22%減と2割強も落ち込み、減少は2年連続となっています。

日本市場の減少

生産量推移

生産量推移

ドイツは、固定価格買い取り制度(フィード・イン・タリフ)という太陽光発電の電力を通常の電力料金の3倍で買い取る制度を04年にスタートし、これを機に太陽光発電の普及が加速。05年の累積導入量では日本を上回り、ドイツが世界トップとなっています。

また、生産量においては、07年の日本の太陽電池生産量は92万キロワットで、前年比11.3%減少。逆に欧州の生産量は43.9%も増え、106万キロワットに達しています。米国は27万キロワットで、中国、インド、台湾などでも生産量が急激に増えています。
企業別で生産量が1位になったのはドイツのQセルズというメーカーで、前年比約1.5倍の39万キロワット。シャープは16%減の36万キロワット。3位は前年から倍に伸ばした中国のサンテック・パワー。日本企業は10位以内に京セラ(4位)、三洋電機(7位)となっていましたが、ともに順位を下げています。

これは、太陽光発電からの電力を電力会社が優遇価格で買い取る制度を導入する動きがドイツやスペイン、ギリシャ、韓国などで広がり、市場が急拡大しているようです。逆に日本は太陽光発電の普及を引っ張ってきた住宅用太陽光発電への補助金が05年度に廃止から市場が縮小しています。日本企業も工場建設などで増産を計画しているが、多くが海外向けだということです。

地球温暖化に対する姿勢を海外と日本でみてみると、意識の違いの差が市場の減少などに結果として現れているように思います。日本が何もしていないという事ではなく、欧州の人々の本気度が違います。取り組み方が違います。必死であれば、より良い環境政策・制度にたどり着くでしょう。よい制度は見習って導入することもできるでしょう。今後の日本に期待したいですね。

太陽光発電システムの動向

住宅用太陽光発電システム価格

システム価格推移

システム価格推移

新エネルギー財団により07年度の太陽光発電システムの価格について調査が行われています。その結果によると、平均システム価格は69.6万円/kWであり、その内訳は、太陽電池が43.6万円/kW(価格に占める割合:62.6%)、付属機器が16.3万円/kW(23.4%)、設置工事が9.7万円/kW(14%)となっています。

新エネルギー財団pdf資料:平成19年度 住宅用太陽光発電システム価格及び発電電力量等について

なお、新築のシステム価格は57.1万円/kW、既築のシステム価格は74.1万円/kWであり、既築システム価格の方が新築システム価格より17万円/kW高い価格となっています。

住宅用太陽光発電システムの価格は、資源エネルギー庁による助成制度が開始された1994年には、標準的な3kW程度のシステムで約600万円という非常に高価なものでした。しかし、国内メーカーによるコストダウンや新技術の開発などにより現在は60~70万円/KWで導入できるようになっているようです。3KWで200万、4KWで260万くらいの導入費用が必要ということになりますね。

住宅用太陽光発電システム設置に対して支援する自治体

支援自治体推移

支援自治体推移

住宅用太陽光発電システム設置に対し支援を実施している自治体について新エネルギー財団が調査した結果になりますが、2008度の支援自治体数は314自治体と昨年度よりも11自治体増加しています。

都道府県別では、支援を実施している自治体がない県は5県(昨年度6県)、42都道府県(昨年度41都道府県)で1つ以上の自治体が支援を行っています。

新エネルギー財団pdf資料:2008年度住宅用太陽光発電システム設置に対して支援する自治体について
2004年度の373県をMAXに下降していましたが、2008年度から少し上昇傾向にあります。太陽光発電システムの導入価値と太陽光発電システムの認知が上がってきたということでしょうか。これから導入を検討されている方には、ありがたいことです。

新エネルギー財団pdf資料:都道府県別住宅用太陽光発電システム導入状況

これからの太陽光発電

2008年7月に洞爺湖サミットが開催されました。この洞爺湖サミットでは、地球温暖化問題への解決に向けた対応策が最も重要なテーマとなっており、開催国である日本は『2050年までに温室効果ガス排出量を半減する「Cool Earth 50」』を提唱しています。

福田首相が提唱した「福田ビジョン」でも、低炭素社会への転換のための主要な方策の一つとして『太陽光発電世界一の座を奪還するため、導入量を2020年までに現状の10倍、2030年には40倍に引き上げることを目標として掲げたい』との方針が示されています。

これに合わせるように経産省は、2008年6月24日の総合資源エネルギー調査会の新エネルギー部会で、補助金を導入するなどして、太陽光発電システムを設置する費用を3~5 年で半額程度に抑えることなどを盛り込んだ緊急提言案をまとめています。

こういった方針や洞爺湖サミットでの決定事項がどう影響してくるのか今後が気になるところですが、住宅用を中心とした太陽光発電システムの大量導入の実現、導入量世界一の座の奪還、新たな導入支援策など課題は多い。日本においては、2012年あたりに太陽光発電システムの大きな転換期がくるかもしれません。


太陽電池の種類

太陽電池の種類

  • 構造がシンプルである。
  • 太陽電池の材料はシリコン系が多い。
  • コストと性能のバランスがよい多結晶型が現在の主流。
  • 太陽電池の種類や組み合わせは多岐にわたる。
  • 高効率化と低コスト化に向け、次世代太陽電池の開発が進んでいる。
太陽電池の種類

概要

太陽電池には、使われる素材や構造によっていろいろな種類があります。現在、普及目的で設置されているほとんどの太陽電池の材料にはシリコン半導体が使用されていますが、化合物半導体を利用した太陽電池なども実用化されつつあります。

太陽電池は大きく分類すると「シリコン系」と「化合物系」に分類できますが、現在の主流はシリコン系です。
さらに、シリコン系の半導体には、結晶系と薄膜系があります。薄膜系は大面積なものを大量に作ることができますが、変換効率や信頼性の面で、まだ結晶系シリコンに劣っています。

参考資料:NEDO太陽電池の種類

種類

シリコン系

シリコンを用いる太陽電池は、大きく結晶シリコンとアモルファスシリコンに分類することができます。また、その形態から、薄膜型や多接合型などを分別されます。

  • 単結晶シリコン
単結晶

単結晶

最も古くから使われている。変換効率は高いが高純度シリコンの利用量が多く、生産に必要なエネルギーやコストが高くなる。

  • 多結晶シリコン
多結晶

多結晶

セルが一つの結晶ではなく、複数の結晶粒に分かれているもの。単結晶より変換効率は低いが、安価に製造できる。

  • 微結晶シリコン

比較的新しい技術で、多結晶型の1種とも見れるが、製膜条件によってはアモルファス的な性質も併せ持つ。資源の使用量を削減でき、今後、広範囲な応用が期待されている。

  • アモルファスシリコン(非晶質)
アモルファス

アモルファス

アモルファスシリコンは、直接遷移型の半導体であるために光吸収係数が大きく、薄膜化や大面積化が可能。
使用するシリコン原料が少なく、エネルギーやコスト的にも有利である。

化合物系

製造法や材料の種類が豊富であり、低コスト品から高性能品まで対応できるのが特徴です。また多結晶であるため、大面積化や量産化に向いています。
III-V 族化合物半導体、II-VI 族化合物半導体、カルコパイライト系半導体などありますが、まだ家庭用としては、あまり普及していないので、参考までに。

  • III-V 族化合物半導体(単結晶)

高効率で放射線耐性が優れているため、宇宙用太陽電池として実用化されている。多接合セルの場合、さらに高効率化が実現している。

  • II-VI 族化合物半導体(多結晶)

多結晶薄膜型のセルは製造コストが低いため、第2 世代太陽電池として実用化が始まっていますが、有害なカドミウムを使用しているという欠点があります。

  • カルコパイライト系化合物半導体(多結晶)

CIS(CuInSe2)太陽電池は、変換効率が高く、薄膜で作製できるなどメリットがあり、低コストで量産化が可能で、次世代太陽電池として期待されています。

有機系

製法が簡単で生産コストが低くでき、着色性や柔軟性などを持たせられるなどの特長があります。ただ、変換効率や寿命に課題が残っています。
実用化されれば将来の市場で大きなインパクトが期待されるため、開発が行われています。

  • 色素増感太陽電池
色素増感太陽電池

色素増感太陽電池

有機色素を用いて光起電力を得る太陽電池。製造が簡単で材料も安価なことから大幅な低コスト化が見込まれています。最終的には現在主流の多結晶シリコン太陽電池の半分以下のコストで製造できると言われています。

  • 有機薄膜太陽電池

導電性ポリマーなどを組み合わせた有機薄膜半導体を用いる太陽電池。開発が進めば、色素増感太陽電池よりもさらに構造や製法が簡便になると言われています。課題は、やはり変換効率で、現在の記録は4~7%程度。

量子ドット型

使用する材料がまだ特定されていない太陽電池として、量子効果を用いた太陽電池が検討されている。第三世代型太陽電池とも呼ばれる。
変換効率の理論限界は60%以上と言われていますが、一般的な半導体プロセスよりもさらに微細な加工プロセスの開発が必要になり、開発が進められています。

多接合型太陽電池

多接合型太陽電池とは、利用波長の異なる太陽電池を複数積み重ねた太陽電池であり、太陽光のエネルギーをより無駄なく利用することで変換効率の向上が図れる。また、材料の組み合わせによっては、温度特性や必要な資源量を削減するなどの効果も得られます。(ハイブリッド型、積層型、タンデム型とも呼ばれています)
理論的には無限に接合を増やせば約86%の変換効率になると計算されていますが、実際には光の損失や素子などの問題で、も少し変換効率は低くなります。

CIS太陽電池

CIS太陽電池

  • アモルファスと単結晶

HIT(Heterojunction with Intrinsic Thin-layer)太陽電池は、発電層に単結晶シリコンを用い、半導体の接合部分にアモルファスシリコン薄膜を用いて形成した構造。これにより、量産レベルでの太陽電池の変換効率が19.7%、モジュール効率が17.0%と業界トップレベルの性能を実現しています。

また、HIT 太陽電池は結晶シリコン太陽電池と比べて温度特性が安定しており、夏場の高温時でも高い変換効率を維持し、発電量の低下が少ないなどのメリットがあります。

  • アモルファスと薄膜多結晶

アモルファスシリコンと薄膜多結晶シリコンを1つの基板上に積み重ねて形成した構造を特徴としたハイブリッド太陽電池。
ハイブリッド太陽電池は、両者の長所をうまく生かすことで高い光電変換効率が期待でき、資源・環境面での問題も比較的少ない。

【コラム】

セル1枚の発電電力

標準の状態(放射照度は1000W/m2、分光分布AM1.5、セル温度25℃の条件)では、約10㎝×10㎝1枚のセルで発電できる電力は直流で約 0.5V、3Aです。
電流はセルの面積に、電圧はセルの直列数に比例しますので、セルを必要な大きさに切断し、必要な数、直列に接続すると目的に応じた出力値の太陽電池を構成することができます。


太陽電池について

太陽電池のしくみ

  • 太陽電池は太陽光発電システムの中心的装置である。
  • 光エネルギーを電力に変換でき、日射量に比例して発電量は変わる。
  • 発電するが、蓄電はできない。

単結晶

太陽光発電システムで中心となっている部品が太陽電池です。
この太陽電池は小さくても発電することができ、つなぎ合わせることで大きな電荷を得ることもできます。屋根などに設置されている太陽電池は、いくつもの太陽電池をつなぐことで、大きな電荷を得ています。

太陽電池は、光エネルギーを直接電気に変える事のできる変換器で、おもにシリコンなどの半導体で作られています。

この半導体に光が当たると、日射強度に比例して発電量は変化します。晴れの日は多く発電できるけど、曇りの日は発電量が減という事です。

なお、太陽電池の特徴として、発電することはできますが、蓄電することはできません。

太陽電池の発電原理

  • 太陽電池は、光から電力を発生。
  • シリコン系太陽電池が多く利用されている。
  • 半導体の特性を利用して発電。

光は、膨大なエネルギーを持っていて、真夏の正午の太陽光は、1平方メートルあたり約1kWものエネルギーを持っています。
例えば、太陽の光に当たったアスファルトの道路は、とても熱くなりますよね。これは太陽光のエネルギーがアスファルトに吸収され、熱に変わっているからです。

太陽電池の場合も理屈は同じで、太陽電池が太陽の光のエネルギーを吸収し、電気的なエネルギーに変換します。そのままでは熱に変わってしまうエネルギーを、電力として有効活用します。

半導体の性質を利用

太陽電池は半導体でできていますが、太陽電池の半導体はP型半導体とN型半導体という2種類の半導体を重ね合わせて作られています。
PN半導体

この半導体に太陽光が当たると、半導体の原子は、「+」の電荷を持つ正孔と、「-」の電荷を持つ電子が発生する性質があり、発生した正孔(+)はP型半導体に、電子(-)はN型半導体に引き寄せられます。そうすると、それぞれの半導体が電気を帯びることになり、電池としての働きを持つ状態が生まれます。

この時にP型とN型の電極に導線をつなげば、電気を外部に取り出すことができます。

太陽電池は、半導体の性質をうまく利用して発電していますね。これなら地球環境にやさしいのも納得です。

【コラム】
P型半導体とN型半導体

半導体はシリコン(珪素:けいそ)でできていますが、地球上で酸素の次に多い物質です。そのシリコンを溶かして、結晶化させることにより高純度のシリコンを作ります。
このシリコン結晶に不純物としてリン原子を入れると(-)電子をもったシリコンができます。これがN型シリコンになります。

また不純物としてボロン原子を入れると、(+)電子をもったP型シリコンになります。


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